FX業者の相場情報

インフレ型相場展開復活の兆し

中国経済の台頭により、資源価格の高騰、投機資金の流入など世界経済のインフレ化に取り残され、円のゼロ金利、量的緩和政策にまで打って出た日本の資金は日本には留まらずに世界中に撒き散らす結果となり、その資金が円キャリートレードなどの投機的な資金として世界経済をインフレ傾向に向かわせている。2月の日銀の利上げや先週のFOMCでの中立スタンス(引き締め→緩和への第一歩)への転換など金利差から見た環境は大きく変わりつつあるものの、株式、商品相場などの調整局面が一巡した為か、為替市場では円売りの動きが強くなっている。米国株式は今のところ一目均衡表の雲を意識した値動きとなっているが日経平均株価は雲下限で跳ね返され(サポート)、雲を上抜きそうな勢いとなっている。

 

為替市場でも同様の値動きとなっており、ドル円は118円台前半の日足雲下限に今のところ阻まれて上げ渋っているが、時間と共に雲が薄くなってくることから、上抜けする確率が高くなっているように見える。中期的に上抜けといえるのは119円を付けてからとなりそうだが、昨日の117円割れ失敗は円キャリートレードなどの投機資金が再度日本から出ている状態を示しているように見える。また、円売りの対となるべきものは豪ドルやカナダドル、ユーロなどに流れていると思われ、これらの通貨は対ドルでの上抜けも見せている。短期的には若干買われすぎ感出ているものと思われ、あまり上値を追いかけたくは無いが、押し目があればこういった商品との連動性の高い通貨のロングは面白いのかもしれない。

 

特に夏場に向けて日本の参院選が予定されており、自民党の敗北となれば支持率の低下傾向の強い安倍内閣の責任を問われる可能性も高くなり、為替市場は円売りで反応する可能性も高くなってくるものと思われる。

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欧州通貨の上抜け

2月中旬のドル売りステージでユーロドルは1.30ドルを挟んだレンジ取引から1.32台を挟んでの取引にレンジを変えている。また本日は1.33ドル台まで上げており、昨年12月の高値である1.3365ドルに迫るところまで来ている。昨年12月の高値は2005年の1.1660ドルからの抵抗線に対する平行線とちょうどぶつかる格好で止まっており、1.16ドルからの抵抗線をもう一度試すような調整的なユーロ売り(1.30ドル台)を期待していたが、米国の景気後退局面入りといわれる中、欧州の景気拡大が順調に続いており、また金融政策も米国は中立化に転換したところに、欧州は引き締め(利上げ)を継続している。

 

昨晩はスイスが利上げを行ったが、その後の声明でも依然として強気な発言が聞かれユーロに準じて再度利上げを行うものといわれている。ユーロドルに関しても先週、今週と依然として金利は極めて緩和的といった発言が各国から聞かれることから、夏場以降と言われていた再利上げも夏場前に行われるのではないかとの思惑も出ている。米国の景気後退シナリオの台頭と共に欧州経済の堅調さがユーロドルを底堅く推移させる結果となっており、本日は朝方から1.3300ドルにあったストップロスを引っ掛け、1.33台前半での値動きとなっている。先週までは米ドルを売り込んで円を買い戻すといったポジションをクローズする方向で動いていたが、株式市場と為替市場の連動性が薄まったことで、為替市場では本来の米ドルを持つリスクを考えてのドルを売り込む投機的な動きとなりつつある。

 

気になるところは東京時間の朝方からユーロを買い上げ、目先のストップロスをつけたことであり、東京時間でつけた流れと逆な動きを見せることが多いユーロドルということを考えると、このまま素直に1.3360を試す動きとはならない可能性もある。しかし素直に考えると当然のごとく1.3360ドルを越えようとする動きが強くなり、来週には1.34ドル台を見せる可能性が高まっていると思われる。この1.3360ドルを越えてくると04年の1.3670、次がユーロ導入前の95年の1.4263(ドイツマルクからの計算値)となっており、市場はユーロの長期的なバイイングクライマックスに入るのかもしれない。